Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

35年ぶりの学園座

大学へ。研究室で経済学説史の講義資料(配布レジュメ)の作成、LMSにアップロード。

なぜわざわざ土曜日に出勤したのかと言えば、ゼミ生(22期生YMMT君)が所属する劇団「学園座」の公演「ユータラスボンボン」(16時半から)を観るためである。以前から「観に来てください」と言われていたのだが、公演の日程に学会出張が重なったりして、なかなか観に行けなかった。ようやく実現。「学園座」の公演を観るのは、何と1988年春公演(演目は「最後の淋しい猫」)以来35年ぶり(当時僕は大学1回生)である。*1

130分という長いお芝居だったが、役者の熱演、随所に工夫を凝らした舞台装置と衣装などに魅せられて、最後までまったく飽きるところがなかった。凛風館4階小ホールは芝居小屋としてはかなり小さな空間で、そこをかなりの数の役者がひっきりなしに登退場しているのに、それがとてもスムーズかつテンポよく、演出の妙を感じた。舞台上に放出される半端でない量のエネルギーを全身に浴びたことで、「あの頃」のことが何度もフラッシュバックしたし、全身に電気のようなものが幾度も走った。やはり自分自身が当事者であった学生劇団*2の公演を観るのは特別な経験である。顧問を務めている「展覧劇場」とは、今後も互いに高め合う良きライバル関係であって欲しい。

『これならわかる ロシア語文法』(二巡目)を286ページ(全381ページ)まで。

追記:

ネットの力のすごさを痛感している。僕が学生劇団のメンバーとして最後に関わった公演(1996年3月8-10日)のビラをたまたまネット上で見つけることができた。見えづらいが、「音響 町田さんちのポチ」とは僕のこと。当時すでに博士課程の大学院生で、もちろん引退していたのだが、音響が不在ということで、この公演限定で一時的に復帰した。こんなビラだったな。27年ぶりに見たよ。本当に懐かしい。

正直なところ、研究者の卵として論文を最優先で書かねばならず、さらに生活のための予備校講師の仕事もあって、絶対に演劇どころではない立場・時期だったはずなのだが、大大大好きな如月小春作品、しかもいちばん好きだった『MOON』を上演するということで、どうしても関わりたかった。演劇人として自分のやりたかったことはほぼすべて出し切れたし、できあがった作品のクオリティにも満足している。この作品を送り出せたからこそ、ようやく僕は学生劇団から本当の意味で卒業できたように思う。ちょっと時間がかかりすぎたかもしれないが。

この公演、思い出があまりに多すぎる。ビラを見ただけで、今でも胸が熱くなる。やっぱり、お芝居って、素晴らしいね。

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