来日中のイシュトヴァン・ホントさん(ケンブリッジ大学)の京大でのセミナーに出席。*1ホントさんは、我が国の経済思想史研究に大きな衝撃を与えた論文集『富と徳:スコットランド啓蒙における政治経済学の形成』の編者の一人で、その巻頭論文「『国富論』における必要と正義」については、僕自身、詳細な検討を加えて、論文として発表したこともある。つまり、ホントさんは、今回が初対面だが、僕にとって研究上かなりご縁の深いお方なのだ。
自分の専門にかなり近いテーマのレクチャーだったし、ホントさんの話す英語も聞きとりやすかったのだが、それでも今の僕の英語力は質疑応答をこなすにはまだまだ不十分なレベルで、かなりの苦戦を強いられた。多くの院生を前にして、恥をさらしたくはなかったけれども、場数を重ねる意外に上達する方法はない。道は険しいなぁ。
懇親会にも出席させていただいた。この業界の大御所・水田洋先生もご出席されていた。86歳という年齢がにわかに信じがたいほどのお元気さ。一緒に話している僕までもが元気になってくる。若い世代の仕事には辛口の水田先生だが、だからこそ先生がお元気なうちに自分の本(単著)を仕上げて、先生の厳しい批評眼のもとに晒してみたい。来年中に絶対に本を書いてみせるぞ!
ホントさんは20日(火)に僕の勤務校である関大でレクチャーをされることになっている。*2もちろん出席する予定。
Jealousy of Trade: International Competition and the Nation-State in Historical Perspective
- 作者: Istvan Hont
- 出版社/メーカー: Belknap Press
- 発売日: 2005/08/31
- メディア: ハードカバー
- この商品を含むブログ (1件) を見る
Wealth and Virtue: The Shaping of Political Economy in the Scottish Enlightenment
- 作者: Istvan Hont
- 出版社/メーカー: Cambridge University Press
- 発売日: 1986/01/30
- メディア: ペーパーバック
- この商品を含むブログ (1件) を見る
- 作者: 水田洋
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1997/05/09
- メディア: 文庫
- 購入: 4人 クリック: 24回
- この商品を含むブログ (14件) を見る