Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

2009年を総括する

  • この上なく忙しく、しかし、それだけ意義深い一年だった。これ以上望みようがないほどに仕事(研究生活)が充実していた。
  • 念願だった単著『イギリス保守主義の政治経済学―バークとマルサス』を上梓することができたばかりでなく、この本によって学位(論文博士)も取得できた。研究者人生の一里塚と言ってよいだろう。
  • 単著以外にも、論文集(共著)を2冊、公刊することができた。『ビジネス倫理の論じ方』と『古典から読み解く社会思想史』である。前者は同世代の(関東在住の)経済思想史研究者との交流の産物。後者は母校北大和川大の絆の強さを改めて実感させてくれた。
  • 国際学会での報告を2本経験した(2008年に初報告)。英語での論文執筆、プレゼンテーションについては、まだ当分の間、苦手意識が抜けないだろうが、こればかりは場数を重ねて慣れていくしかない。今後の研究者人生の新たな展開への礎石となってくれはずだ。
  • マルサス学会会長に就任。ひたすらプレッシャー。ほんまにオレでええのか?
  • 単著をめぐって5回もの合評会を開催していただけた。たいへん光栄かつラッキーなことである。合評会に限らず、とにかく、国内外の学会・研究会からひっきりなしに声がかかり、出張三昧の一年だった。土日が潰れすぎて、特に学期中はプライベートな時間がほとんどなかった。慢性的な疲労を抱えた。「乱読ノート」の更新も滞ってしまった。何とか年明けには再開させたい。
  • 授業のほうは、過去最高となる週9コマの授業担当が、本当にきつかった。終始、予習時間の不足に悩まされた。関連文献を読み込めなかったのがつらかった。
  • 想定外の忙しさで、計画していた馬寅初やメスマーの研究はほとんど進まなかったが、隙間の時間を利用して語学の勉強だけは何とか続けることができた。4月から中国語とフランス語の語学講座(テレビ)を視聴しているわけだが、中国語のほうは、十余年のブランクにもかかわらず、勘がかなり蘇ってきた。勉強していて楽しかった。逆に、学生時代に幾度となく挫折を繰り返し、初級文法すら終えられなかったフランス語のほうは、最初の半年こそ勉強につらさを覚えたものの、10月からの新シリーズを視聴し始めてから、ずいぶんと楽しく勉強できるようになった。4月から数えると9か月続いていることになるが、これは僕のフランス語学習歴では最長記録である。
  • 今年は千里山大に奉職して12年(干支が一巡)、そして、年齢的にも本厄(41歳)であり、父の七回忌もあり、自分の人生にとって大きな区切りの年になりそうな予感がしていた。実際、その通りだった。研究生活の嬉しい区切りについては、上に書いた通りだが、残念な区切りもあった。長年行きつけていたお店(職場界隈)の長期休業あるいは閉店である。「若草」はご主人のご病気で長期休業中。「キノハチ」は立ち退きのため、今日30日で40年の歴史に幕を降ろした。自分の体の一部をもがれるような気持ちだ。
  • 本厄を無病で乗り切れたことは、本当にありがたいことであった。うがいの励行、加湿器の使用など、例年以上に体調管理に気を配ったことは間違いないが、これだけ密に働けば、いつダウンしていてもおかしくないくらいなので、やはり天に感謝すべきであろう。来年2010年はもっとペースダウンさせて、新しい自分の研究スタイルを徐々に作ってゆきたい。30代と同じペースで働くのは無理なのだから。
  • ドラマーnakcazawaが復活! これが2009年最大のニュースだったかも(笑)。来年はもっと叩くぞ!

それでは、皆さん、どうか良いお年をお迎え下さい。1月4日から更新を再開する予定です。