Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

Opal Cardの威力(シドニー23日目)

今日の昼食


シドニー生活も4週目に突入したが、まだまだ知らないことばかりで、日々新しい発見がある。最近になってようやく正しく理解できたことの一つに、「Opal Card」の威力がある。「Opal Card」というのは、シドニーの公共交通機関すべてで利用できるプリペイド・カードで、日本(関西)だと「スルッとKANSAI」みたいなものである。家主のGarethが入居時に「便利だよ」と教えてくれた。

スルッとKANSAI」と違うのは、コンビニ等でチャージできて、かつ、様々な割引料金が適用されることだ。その意味では「PiTaPa」のようでもあるが、「PiTaPa」と違って会員登録などは要らない。個人情報を提供する必要がない。コンビニで「Opal Cardください」と言えば誰でも簡単に買える。これまでの3週間、ほぼ毎日使っているのだが、最近になってようやくこの「Opal Card」の割引率の高さに気づいた。チャージしたお金がなかなか減らないのだ。

https://www.opal.com.au/en/fares-and-benefits/

これを使えば、月曜日から数えて8回利用すれば、週の残りはただ。交通機関の種類や利用区間の限定などはない。平日の鉄道はオフピーク時に30%の割引。日曜日は交通機関を何回利用しても2.5$ぽっきり。素晴らしい! 鉄道の正規運賃は確かに高いのだが、飛行機と同じで、ほとんどの人が正規運賃をわざわざ払って乗っていない。その時1回だけしか利用しない旅行客に対して示されている料金が高いだけで、一般市民はこのカードを使って激安で乗っているのだ。

そんなわけで、数日前の自分の発言を撤回するようで恥ずかしいが、「高い!」という理由で避けてきた電車での通勤がにわかに魅力的に見えてきた。オフピーク割引を利用すれば、バスとほとんど値段が変わらない。今日はバスでなく電車に乗ったが、下宿から研究室まで35分で着いた。これはいい!

シドニーの電車のつり革が変わった形だったので、一枚、ぱちり。

ここ数日、急激にATP Campusは冬の装いを増してきている。木立がだいぶ裸ん坊になってきた。日中はまだ温かいが、太陽が沈むと気温がかなり下がって肌寒い。

そして、またしても新しい発見なのだが、ATP Campus内の別の学食(と言うよりカフェ)を先週金曜日に見つけて、今日初めて利用してみた。BLTサンドを買ったのだが、何と6.5$で、普段使っている学食よりもだいぶ安い。しかも、かなりおいしかった。メニューも充実している。これは使える!

研究のほうは、英語文献の読解を小休止して、この本を再読した。G.E.ムーアの倫理学についての基本的知識を整理したかったので。初読時は斜め読みだったので、今回は精読した。良書である。バークやマルサスと関係の深いリチャード・プライスの倫理思想についての詳しい解説がありがたい。随所に挿入されるポップ・カルチャーの話題も楽しい。

功利と直観―英米倫理思想史入門

功利と直観―英米倫理思想史入門

夕食後、英会話の勉強を兼ねて、この映画をDVDで観る。

ローマの休日 製作50周年記念 デジタル・ニューマスター版 (初回生産限定版) [DVD]

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これまで何度観たのかわからないくらい観ているけれども、観るたびに新しい発見と感動がある、名作中の名作。オードリー・ヘプバーンはこれが初主演作らしいのだが、その美貌・演技力・存在感のすべてに圧倒される。最後の記者会見シーンは何度見ても涙腺がゆるむ。王女役ならではの美しい英語が聞けるのも嬉しい。