Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

家族と過ごす休暇(シドニー80日目〜88日目)

Camperdown Memorial Park


まさに至福の9日間を過ごした。

21日は4時起床、バスと電車でシドニー国際空港へ。家族(妻・娘・義母)を乗せた飛行機は6時20分到着予定だったが、飛行機の到着が遅れた上に入国審査窓口が相当に混雑していたようで、家族と会えた時には8時半を過ぎていた。待っている間、はやる気持ちをおさえるのに難儀した。僕の姿を見つけた娘が僕に胸に飛び込んできた。2か月半ぶりの娘を抱き上げた途端、感極まって涙腺がゆるんでしまった。娘の体はずっしりと重たくなっていたし、言葉遣いからして全然違う。よく歌うし、よく踊る。この年頃の子ども(娘は2歳9か月)にとっての2か月半という時間の重みを実感する。

さっそくCameronさん宅へタクシーで移動する。やはりホテルよりもアパートのほうが家庭的な雰囲気があふれていてリラックスできるようで、妻も義母も大いに気に入ってくれた。2歳9か月の娘がいるので、そもそも遠出や長時間の外出ができず(娘は昼過ぎには眠たくなってしまう)、それほど多くの場所を訪れることができたわけではないが、それでも家族水入らずの時間と堪能できたし、久々に味わう妻の手料理(特に肉じゃが)は格別だった。

娘は観光地より借りたアパートの眼前のCamperdown Memorial Park(広大!)のほうに惹かれ、そこで遊ばせろと毎日ねだってきた(そもそも僕自身がこの公園に惹かれてCameronさん宅にお世話になることを決めたわけだが)。もちろん、娘のリクエストにこたえて、毎日これでもかというくらいに一緒に遊びに出かけた。Camperdown Memorial Park以外に、Victoria Park、O'Dea Reserve、Minogue Reserveにも連れて行った。どの公園にもそれぞれ異なる個性的な遊具が配置されており、娘の反応は上々だった。それらはもともと安全設計で、しかもきちんと整備されており、親として安心して遊ばせることができた。もともとの公園の数が多いので、どの公園もさほど混雑していないのもありがたかった。

本格的な観光は9日間のうち2日間で、23日にオペラハウスとタロンガ動物園を、26日にロックス・マーケットと老舗遊園地ルナ・パークを訪れた。両日ともフェリーでの移動が旅情を高めてくれた。動物園はめぼしい動物をすべて見終える前に娘が眠りに落ちてしまった。遊園地初体験の娘はメリーゴーランドを特に気に入ったようで、2度目をリクエストするほどだった。24日は家主のGareth&Patyをアパートへ招き、これまで2か月半のお礼と残り2か月よろしくという気持ちをこめて、簡単なホームパーティーを催した。25日はシドニー大学のホスト教員であるMatthew宅に招かれ、夕食をごちそうになった。それ以外の日は遠出せず、NewtownやBroadwayでショッピングを楽しんだり、シドニー大学を散歩したりした。シドニー大学を訪れた日はたまたま新入生歓迎行事の最中だった。部活・サークルの勧誘風景は日本とほとんど同じだったが、まじめな名前の団体が多かった。Economics & Econometrics Societyなんてのもあった。

昼食はだいたい外でとった。スーパーでサンドイッチや中華をtake awayして公園でピクニックしたり、NewtownやBroadwayのカフェに入ったりしたが、どれもたいへんおいしく、妻・義母にも好評だった。帰国前日(28日)になって、オージービーフのステーキをまだ食べていないことに気付いたので、Cameronさん一押しのパブでそれを味わった。ステーキと一緒に頼んだカボチャのピザ(写真の左上に写っている)は日本では味わえない甘いピザだが、これまたたいへんな美味だった。妻の評判がいちばん高かったのは、ロックス・マーケットの串焼き屋台Danieli Fine Foodsのラム肉。

9日間のうち、雨に見舞われたのは23日の早朝のみ。本当にラッキーだった。これ以上望みようのない素晴らしい休暇だった。

Camperdown Memorial Park↓

タロンガ動物園↓

ルナ・パーク↓

ロックス・マーケット(めちゃこみ)↓

新歓行事中のシドニー大学

オージービーフのステーキ(なぜかイギリス国旗が・・・)↓

ロックス・マーケットの串焼き屋台Danieli Fine Foods↓

同上。左からラム(妻大絶賛)、カンガルー、チキン↓

僕の誕生日は8月1日なのだが、実は今朝、娘がハッピーバースデーの歌を歌ってくれた。「ハッピーバースデーおとうちゃ〜ん、ハッピーバースデーおとうちゃ〜ん、ハッピーバースデーおとうちゃ〜〜〜ん、ハッピーバースデーおとうちゃ〜ん♪」。さすがに涙腺がまたしてもゆるんだ。

楽しい時間はあっという間に過ぎるもの。今日、三人をシドニー国際空港で見送ってきたが、三人の姿が見えなくなったとたん、何だかとても楽しい長い夢を見ていてそれから覚めたかのような不思議な気分に襲われた。さっきまであんなに賑やかだったのになぁ。

明日から仕事を再開させるために、空港から研究室に立ち寄り、9日間読んでいなかったメールを一気に読んで、必要性の高いものから返信を書いて送る。

明日からまだ一人だ。(おそらく人生最後の)在外研究の残り二か月、悔いなく過ごそう。