Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

21期生卒業証書授与式

本務校の卒業式。10時から式典、11時過ぎから各ゼミに分かれての卒業証書授与式。今日卒業の日を迎えるゼミ生は15名で*1、うち13名に卒業証書(+卒業論文集)を授与する(2名欠席)。

大学生活のスタートをコロナ禍で挫かれた気の毒な学年であった。2回生春学期から対面授業が一部復活したものの、オンラインが主流で、ゼミ募集においても、いわゆる「ゼミ見学」期間は設定されず、選考面接もオンラインで行った。2回生秋学期からゼミ活動が本格始動しても、定められた曜限に教室に一堂に会すること以外はほとんど何もできず、ゼミ生同士の関係もよそよそしく希薄に見えた。指導教員としても、ゼミ活動の活性化のための工夫が難しく、手足を縛られた状況で時間だけが過ぎていき、とても歯がゆかった。

そんな中、3回生になったあたりからコロナ禍がいくぶん収束し、6月に関龍戦(ただし懇親会はなし)、8月に座禅会を再開することができて、ゼミ活動は通常モードに一歩近づいた。12月には学内ゼミ大会、ヴェリタス杯(東京遠征)に出場し、後者では3度目の参加にして初めて3位に入賞した。この学年の知られざる実力を見せつけられた思いだった。

しかし、この学年の真骨頂はやはり4回生での充実であろう。とにかく、一人一人が強く静かなこだわりをもって、卒論の執筆に励んでくれた。卒論の総合的なクオリティとしては、歴代トップの学年だと言ってよい。卒論報告会では1つ下の22期生にコメンテーターをお願いしたが、彼らのコメントがいずれもこれまでになくしっかりと作られていたのは、コメントすべき論文のクオリティの高さに起因していたことは間違いない。全員参加ではなかったが、22期生と8月には彦根合宿、11月には学園祭での模擬店出店(こちらはお手伝いだが)を行い、ゼミ活動の正常化のためにも汗を流してくれた。

謝恩会の企画やプレゼントなどもなく、卒業証書授与を終えたらさっさと散会してしまい、最初から最後まで2年半ずっと僕との関係は「淡白」であり続けた学年だったが、それを学年の個性として愛しく思えるほど、優秀なゼミ生がそろっていたように思う。教え甲斐のある学年だった。社会に出てからも、その高い能力を存分に発揮して、世のため人のために活躍して欲しい。

いつものように、卒業証書授与の前にはなむけの言葉(毎年同じ内容だが)を卒業生に送ったが、聴覚に異変を覚えてから初めて教室で大勢を前に話をする機会だったので、自分の声量のモニタリングが難しく、かなり離しづらかった。ゼミ生に尋ねたら、そんなにおかしくなかったとのことだが。4月の1週目までには完治しないように思うので、こりゃ、新学期の授業が大変だ。

夜は谷四で同僚YSNさんの昇進祝い。

【10283】

*1:もともと21期生は15名でスタートしたが、2名が途中休学し、復学した元20期生名が途中合流したため。