Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

遠隔授業の練習

昨夜は就寝する直前(0時42分)にAdam Smith ReviewのEditorから「投稿受理」の知らせが届いて安堵した。しかし、一夜明けた今日、朝一からショッキングなニュースが飛び込んできた。志村けんが新型コロナによる肺炎で亡くなったのだ。僕らの世代(50歳前後)が子ども時代にテレビでドリフを見ずに成長するのはほぼ不可能だったように思う。国民的スターの名にまさしく値する超有名人の突然の死。新型コロナの恐ろしさをまざまざと見せつけられた。

こうなると、大学では研究室にこもって(ほとんど誰とも話さず)文書作成する毎日とはいえ、自宅と大学との通勤の往復だけでも十分におそろしく感じてくる。今後はこれまで以上に不特定多数との接触を避けるよう気を付けなければ。

不要不急の出勤を減らせるかもしれないことを期待して、今日はZoomを利用した遠隔授業の練習を試みた。親しい同業者*1に受講生役を務めてもらい、「経済学説史1」の初回90分をスキップなしで講義した。講義レジュメを突貫工事でパワーポイントファイルにコピーした。パソコンのインターフェース(スクリーンショット)はこんな感じ。

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まだ操作に不案内で、しかも講じながらなので、かなりストレスフルな環境である。緊張するので、意味もなく早口になる。同業者にチャット機能で質問を寄せてもらったが、リプライしようにもホワイトボードがすぐに出せない。映像教材の著作権問題もある。クリアすべき問題が山積しているが、問題が山積しているという事実が判明しただけでも今回はよしとしよう。受講生が数百名にのぼるような講義――実はこの科目もそうである――のオンライン化はかなり厳しいなぁ、というのが今日実際に練習を行ったうえでの素直な感想。

模擬講義終了後、HETSA(オーストラリア経済学史学会)の会長Alexさん宛ての仕事メールの執筆。今後の大会の開催可能性についての意見交換。新型コロナ禍は日豪の経済学史研究者の学術交流にも小さくない影響を及ぼしつつある。

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*1:KMNさん、KBさん、UEMYさん、ITIさん、MTMTさん