Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

経済学方法論の研究を再開する

午後から大学へ。社会思想史教科書(分担執筆)のレジュメを昨日提出できたので、今日から経済学方法論フォーラムの原稿の手直しを再開する。

原稿のヴァージョン・アップに利用できそうな文献を手当たり次第にと斜め読み。『経済学の成立―アダム・スミスと近代自然法学 (岡山大学経済学研究叢書)』、『経済学における正統と異端―クラシックからモダンへ』所収のW論文、『経済学の現在―マルクスの射程からV.3』所収のY論文、『不況のメカニズム―ケインズ『一般理論』から新たな「不況動学」へ (中公新書)』など。最後のOさんの新著は「真に効率的な経済」を徹頭徹尾経済理論の視点から問う刺激的な一冊。ここまで言い切ってしまうなんて凄い。よほど自分の理論に自信がないと言えないよ。

結局、新古典派経済学の市場原理に基づいて行われた構造改革とは、ほとんどの場合、効率とは無関係の、成功者による利益誘導である。(p.205)

K泉前首相が演説で言及して有名になった『米百俵』の経済学的真意(p.58)、夕張市の教訓(pp.146-8)など、興味深いトピックも随所に散りばめられている。これから精読するのが楽しみだ。9月22日の経済理論史研究会にも出席する予定なので、著者ご本人にお会いできるはず。これも楽しみ。

今日の仕事はかなりハイテンポで進む。BGMに流していたジューダス・プリースト背徳の掟』のおかげかな。これは本当に名盤。

夕食後も少し勉強する。新しい論文のネタが浮かぶ。ジェイムズ・ステュアートの次はジョン・ロックに進出するかも(手を広げすぎ?)。もちろん、自分のメイン・フィールドであるバークかマルサスに絡めてなんだけど。

よく勉強した自分へのご褒美として、風呂あがりの飲酒。筋トレは休止。

いよいよ明日から9月だ。かなり涼しくなってきた。秋学期が始まる9月21日まで残り3週間あるが、そのうち旅行・ゼミ合宿・地方教育懇談会で9日つぶれてしまうから、研究に使える日は案外少ない。一日一日の研究の密度を高めなければ!